The Story of Mandal-Art

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デザイナーの
ツールとして

どうしたら、創造的な思考ができるのだろうか?

考えるということは、何をすることなのだろう?

グラフィックデザイナーとしてスタートした今泉浩晃が、デザインオフィスを開いたときに抱えた一番大きな問題は、創造性に充ちたオフィスを創ること、つまり創造思考を、いかにしてスタッフと共有するか、ということだった。

ここから今泉の、創造思考の手法をカタチにしたいという、思考のデザインへの探求がスタートする。

デザイナーは、眼で考え、手で考える。

「すべて価値あるものは手から生まれる」という言葉があるけれど、黙々と手を動かす中から創造的なものが生まれてくる。

これを何とか手法化し、ツール化できないか?

スイスのグラフィックデザイナー、カール・ゲルストナーは、こう言った。

「デザイナーは、個々の問題を解決する仕事よりも、個々のデザインの解決を引き出すことのできる構造(ストラクチュア)を創造することを心掛けるべきである」

今泉が求めていたのは、まさにこの「思考の構造」だった。

今泉が創造哲学としていたのは 「優れた思考は美しいカタチをしている」ということだった。

その美しいものとは、固定されたものではなく、動きのあるもの、流れていくもの、常に変化する生命を持つものだ。

生命を組み立てているものとして、アタマの中には、細胞(Cell)がイメージされ、スケッチブックには DNA の二重螺旋などが、いくつも描かれていた。

思考と細胞、この2つの言葉が、アタマの中を占めていた。

そうしたある日、思考がイノチをもつには、思考の細胞が働くのではいか、という発想が浮かんだ。

その細胞は「情報細胞」、つまり情報を載せた細胞であって、この情報細胞をスタッフと共有できればいいのでは、という発想だった。

その細胞は、カタチとしては1枚のカード、1枚のリフィルかも知れなかった。