The Story of Mandal-Art

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TED4KOBE
  

新しい記述空間の提唱

J・ボルターは、その著「Writing Spoace」で、人間の思考が「記述空間」によって左右される知の歴史を考察している。

マンダラのフラクタルな階層構造は、決して紙という平面空間では記述することが出来ないものだ。しかも自己増殖でリンクしていく動きも表現することができない。

そのため、マンダラがその真価を発揮するのはデジタル空間であると感じていた今泉は、1990年代に入ると、マンダラートのデジタル化へ向かって動き出していた。

まだコンピューティングの黎明期であった。
アタマで描いた理想のツールを実現するにはソフトもハードもまだまだパワーがなかった。

しかし黎明期だからこそ、人々の知はデジタルへ向かって燃えていた。

リチャード・ワーマンの主宰する、TED4KOBEに集った人たちに向かって、今泉は、最新の記述空間<マンダラート>を発信した。1993年のことだった。

けれど、実際にアプリとしてリリースできたのは1995年だった。

MacintoshのHyperCardをエンジンとして動くMandal-Art for Macの中心セルには、ボールドタイプで”What do you Do?”と書かれていた。

ここにはデジタル時代の思考のカタチが明確に示されている。

当然のことながら、時代は、デジタル空間に移行している。

黎明期だったコンピューティングの変化の激しさは、幾多のデジタル・デバイスを生んでは消していった。

その中でマンダラートは、着実に挑戦を続けてきた。

時代は、マンダラートを待っていたのだ。